【実刑の可能性も】相続した土地を「小分け」に売ると犯罪?知らないと怖い無免許営業の境界線

困惑した売主

「親から譲り受けた複数の土地、1つずつ売れば高く売れるはず」 「相続した広い土地を、分筆して小分けにして売ろう」

そう考えている方は、少し立ち止まってください。やり方によっては、その売却が宅建業法上の「無免許営業」とみなされるおそれがあります。売り方次第では、刑事罰の対象になる可能性があるからです。


「自分の土地だから大丈夫」という誤解

宅建業法では、免許を持たない者が不動産売買を反復継続的に行うことを禁止しています。つまり、素人が利益目的で繰り返し不動産を売却してはいけない、ということです。

特に注意したいのが、土地を区画割りして複数の相手に売るケースです。たとえ「1回の販売行為」のつもりでも、分けた土地を複数の人に売る行為は「反復継続的な取引」に該当する可能性が極めて高くなります。

良かれと思ってやった工夫が、無免許営業と判断されるリスクを招いてしまいかねません。


「何回売ったらアウト」という明確な基準はない

ここが最も厄介なところです。実際の法律や解釈には、「○回までならセーフ」という明確な回数基準は書かれていません。取引の内容によって、総合的に判断されます。

「年に2回までなら大丈夫」といったネット上の根拠のない噂を信じるのは非常に危険です。取り締まりの対象になるかどうかは、その時の行政や警察の判断で決まってしまいます。


不動産会社に任せれば安心、という誤解

「プロの不動産会社に仲介を頼めば、自分の免許は不要だろう」と考える方も多いですが、それは間違いです。

反復継続的な取引に、仲介業者の有無は関係ありません。売主はあくまで「あなた」です。あなたが反復継続して売却を行っている事実があれば、あなた自身が逮捕や罰金の対象になります。業者は取引を手伝うだけで、あなたの罪まで肩代わりしてくれるわけではありません。


リスクを回避するための対策

では、どうすればいいのか。まず大前提として、素人判断で「このやり方なら大丈夫」と決めつけないことです。

一般的にリスクを抑える考え方の一つとして、「売る相手を不特定多数にせず、まとめて一人の相手に売却する」という方法があります。買い手を一人に絞り、一回の取引で完結させることで、「業」と評価される可能性を下げる働きがあります。

「少しでも高く売りたい」と小分けに執着するのではなく、一括売却という選択肢も含めて慎重に検討することが重要です。


まとめ

今回の重要ポイントは、「自分の土地だから、自由に何回でも誰にでも売っていい」という考えは危険だということです。

・土地の分割販売は「反復継続」とみなされるリスクがある
・売却回数の明確な基準は存在しない
・仲介業者がいても、責任は売主にある
・一括売却も含めて慎重に検討する

「知らなかった」では済まないのがこの分野です。少しでも不安がある場合は、相談してください。


※本記事は一般的な情報提供を目的としています。具体的な判断は個別の事情により異なります。

\ 最新情報をチェック /